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先輩から後輩へ、受け継がれるバトン

阪神高速 TEAM 大和川線

堺建設部としては初出場。メンバー全員が、「自分でやりたい」という自発的な意志で参加。チームの結束は固い。ミーティングの最中でも互いに突っ込みを入れたり、冗談を言い合える和気あいあいとした雰囲気と、情熱家タイプ・まとめ役タイプなど、一人ひとりが際立つ個性を持っていることが強み。自由に意見を出し合いながら、前に進めていく推進力は他に負けない。

阪神高速 TEAM 大和川線「セグメント BRIDGE」

コンテストに参加して、今の率直な感想は?
杉村

本番では、途中までメンバー全員がベストパフォーマンスを発揮して、工程時間内で作業を終わらせたものの、後半想定外のハプニングがあり、結果は出せませんでした。しかし私個人としては、これまでコンテストに5回出場した経験を若い後輩に伝えていくことがそもそもの目的で出場したため、本番までのプロセスを最重視してきました。

その意味では、若手3人が互いに意見を持ち寄り、議論を重ね、チームで一丸となって取り組むことができて、一定の成果はあげられたと思っています。
杉村 泰一郎 建設・更新事業本部堺建設部大和川線建設事務所 2005年入社
瀨崎

参加する前はどちらかというと軽いノリで、「これもひとつの経験だ」くらいの気持ちで応募しましたが、実際にやってみると本番までの道のりは、長く険しいものでした(笑)。実務が終わってから模型づくりの練習をするので、練習日は毎日のように終電帰りでした。でも終わってみれば得たものの方が多くて、非常に貴重な経験をさせていただいたと感じています。
特に、このメンバーでやれたことが財産ですね。コンテストまでの過程において、幾度となくメンバー同士の衝突を繰り返しましたが、それも一人ひとりが橋梁模型に強い思いを持っているからこそ。練習中もそれがひしひしと伝わってきて、社会人としては先輩のはずの私が逆に学ばせてもらいました。

伊佐

私は今回初出場で、日常業務の負担に感じることがないわけではなかったですが、コンテストが終わってみると翌日から気が抜けたみたいになって(笑)、練習がないことを逆に物足りなく感じるほどでした。

加瀬

私も、今回が初めての参加でした。

昨年は同じ部署の先輩が出場して、はた目にも大変そうに見えましたが、実際にやってみるとコンセプトづくりや製作の練習と、想像以上に大変だったというのが正直なところです。
というのも学生時代、橋に関する研究をしていて、参加するまでは「簡単にできる」と思い込んでいたんです。でも木で橋をつくるのと鉄でつくるのでは構造も違うし、メンバー同士で時には意見が食い違う場面もあります。

みんなで議論する中で、新たに気付かされることがほとんどでした。
加瀬 駿介 建設・更新事業本部堺建設部設計課 2016年入社
コンテストに参加した動機は何ですか?
瀨崎

いちばんの動機は、橋梁の構造力学についてあまり知識がないため、模型づくりを通じて力の伝わり方など、さらに専門知識を吸収できたらいいなという思いで参加しました。

伊佐

仕事は大和川線のシールドトンネルの設計ですが、もともと橋に強い関心があって、この機会にぜひ橋の勉強をしてみたいと思い、チャレンジのつもりで参加を決めました。

加瀬

大学で橋の研究を専攻したように、もともと橋が大好きなんです。学生時代にも別の橋梁模型製作コンテストに出場したことがあって、そのときとても楽しかったので、またみんなと力をあわせてひとつの橋をつくりたいと思い、社内公募で立候補しました。

阪神高速 TEAM 大和川線の練習風景

いまだから言えるエピソードなどあれば、聞かせてください。
杉村

最初のコンセプトづくりの段階では、4人全員が大和川線にかかわる仕事をしているので、対外的なアピールの意味も含めて大和川線と関係した何かをしようということになりました。セセグメントをモチーフにしてはどうかと最初に言い出したのは私ですが、あとは3人のメンバーが練習を重ねながら意見を出し合って少しずつ形にしていきました。
毎回、まるで喧嘩をしているかのように熱い議論を交わすため、とりまとめがとても大変でした。

伊佐

本番の時は、作業途中でアーチの部材が折れてしまい、瞬間接着剤で補強して応急措置はしたんですが、それが弱点になって載荷試験をクリアできないかもしれないという不安が、頭をよぎりました。結果はその通りになってしまいましたが、原因はたぶん私の紐の張り方が甘かったんだと思います。悔しいですね。

瀨崎

気を張りながら作業に没頭していたせいか、今までにないくらい多量の汗をかきました(笑)。
特に私は後工程に大きく影響する作業を担当していて、もし自分が失敗したらチームの足を引っ張ってしまうと思うと気持ちばかり先走って、焦りは募るばかり。

周囲のことはほとんど目に入らず、ひたすら目の前の作業に没頭していました。
瀨崎 瑛 建設・更新事業本部 堺建設部大和川線建設事務所 2014年入社
杉村

瀨崎君はちょうどギャラリー側に座っていて、顔を真っ赤にして汗をポタポタ落としながら穴あけの作業に没頭していたので、真剣な表情の瀨崎君を撮影しに大勢のギャラリーが集まっていましたよ(笑)。
それくらい汗だくでした。

伊佐

終了まで残すところあと30分というところで、隣のチームのテーブルから『よし、あとは床版を載せるだけだ』みたいな声が聞こえてきて、「エッ!」と驚きました。「そんなに早いなんて、おかしい」なんて思って、余計に焦りました。

橋梁模型製作コンテスト当日

コンテストを通じて得たものは何でしょう?
伊佐

模型づくりは初心者なので、木の切り方、道具の使い方など、すべてが初めてで新鮮だったし、メチャクチャ面白かったですね。

また仕事を終えた後にみんなで集まって練習していたので、早く仕事を終えるために時間の使い方や配分を工夫するようになりました。
伊佐 政晃 建設・更新事業本部 堺建設部設計課 2016年入社
瀨崎

橋梁が専門の加瀬君や、地震を研究していた伊佐君がいたし、過去に何回もコンテストに出場されている杉村さんもいて、議論を深める過程で構造力学に対する理解が深まり、力の伝わり方などについても改めて勉強できました。また一番大きいのは、先輩や後輩が一生懸命取り組んでいる姿を見ると自分もやらないといけないという思いが強くなって、焚き付けられるというか、とても刺激になりました。それがあったから、大変でも頑張れたんだと自分では思っています。

加瀬

ひとつのものをみんなで力をあわせてつくる大変さだったり、木でモノをつくる奥深さだったり、橋梁の構造的な難しさだったり、いろんなことを学びました。でも知識を増やすことは決して苦ではなかったし、楽しかった。終わってから伊佐君と、「もうちょっと時間があれば、もっと工夫できたところはいっぱいあるよね」と話したくらい。模型づくりの奥深さを感じたコンテストでした。

杉村

今回私がいちばん重視したのは、冒頭にも触れた通り、自分のこれまでの経験を伝え、コンテストに参加することの意味や面白みをメンバーに知ってもらうことでした。そのためにどうすれば伝えられるか、どういえば分かってもらえるか、自分なりに試行錯誤しましたし、どうすれば3人が互いに連携し、刺激し合いながら前に進めていけるか、頭を悩ましました。でもこのインタビューで3人の話を聞いていると、ちゃんと伝えたかったことは伝わっているなと、あらためて確信を持ちました。人の動かし方やまとめ方について経験を積めたのは、私にとってはいちばんの収穫だったといえます。

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