数年にわたる協議を経て、施工方法は開削トンネル工法が採用され、次のような手順が決定した。
地中に土留めのための壁を打ち込む。
壁の内側を少しずつ掘り下げ、鉄道函体をむき出しにする。
函体の横ぶれ防止材を施し、壁が大きく変位しないようアンカーを設置する。
仮受け杭を設置するための作業を行う場所として、
鉄道函体の真下に幅2.5m、高さ3mの導坑を構築する。
導坑から、大口径ボーリングによる掘削を行い、その孔から支持杭と仮受け杭を設置する。
杭は、導坑に入る長さの鋼管を溶接と機械継手にて接合する。
仮受け杭と鉄道函体の間にジャッキを取り付け、鉄道函体の荷重を杭で受ける。
さらに掘削を行い、道路函体を構築する空間を確保した後に、鉄道函体を杭で支えたままの状態で道路函体を構築する。
また、鉄道函体を支持する部分も構築する。
鉄道函体の下に受台を構築し、鉄道函体の荷重を仮受け杭から道路函体に置き換える。
一部を残して仮受け杭を撤去し、埋戻しながらアンカーを撤去していく。
受台間にも本受け用のコンクリートを打設して鉄道函体の下を完全に充填し、残りの部分を埋め戻す。横ぶれ防止材や中間杭なども撤去する。
この施工において乗り越えなくてはならない難関がいくつかあった。
そのうちの一つは、鉄道函体の真下、幅2.5m、高さ3mの狭い導坑内から鋼管杭96本を、支持地盤まで建て込まなくてはならないという作業だった。
22列あるこの狭い導坑から96本もの鋼管杭を地面に打つ
鉄道函体と道路函体の間の空間が限られていましたから、現場では相当苦労があったと思います。
しかも、仮受け工事によって支える鉄道函体の重量が20万kNと非常に重いため、通常の仮受け工事でよく使うH鋼ではなく、より強度のある鋼管杭が採用されました。
施工は、導坑内に大口径のボーリング機を入れ、先端部に支持杭を構築した後に、直径600~1200㎜の鋼管を継ぎ足しながら建て込みました。導坑は全部で22列あり、96本の鋼管杭で鉄道函体を支えることになります。
ボーリングマシンも改造し、低空頭・土砂吸込口径のサイズアップ・回転トルクアップさせてます。
必要な支持力を確保した96本の杭を建て込み、鉄道荷重を受け替えられた時には、ほっとしました。
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