景観にこだわり、地域のランドマークとなるようなジャンクションをつくる ―
そんな志のもとスタートしたデザインJCTプロジェクトだったが、さらに具体的にコンセプトを詰める必要があった。堺臨海部の特徴としては、「水辺」「緑」「ウォーターフロント」など自然環境の豊かさをキーワードに挙げていた。一方、三宝ジャンクションは「鉄」「コンクリート」を材料とする大規模人工建造物。自然と人工、相反する2つの要素をどのように融合させるのかが大きな課題となった。
まず、三宝ジャンクションが人々の目にどのように映るのかを調べてみることにしました。周辺の街路から見る視点(外部景観)と、高速道路の利用する方が見る視点(内部景観)に分けて、構造物がどのように見えるかを整理してみたのです。その結果、通常の設計では構造物の形状・素材・色彩が異なる鋼橋とコンクリート橋が混在して統一感がなく、とても自然と調和するどころではないことがわかりました。
視点場の抽出と構造物の見え方
景観設計範囲の設定
豊かな自然と人口建造物。この2つを融合させるためのツールを"デザイン"とし、改めてコンセプトを"水辺や緑豊かな周辺環境に調査したデザイン"としました。その時に決定した全体景観設計方針は次のようなものです。
全体景観設計方針
GISを活用した情報共有プラットフォーム「COSMOS-GIS」
高架道路上パーキングエリアの設計・施工
新交通管制システム
工事情報等共有システム「Hi-TeLus」
15号堺線玉出入口ランプ橋 リニューアル工事
炎強調システム&WDRカメラ
橋梁模型製作コンテスト
Dr.RINGプロジェクト
スーパーコンピュータ「京」を使った技術的挑戦
都市部道路トンネルの換気所設計
阪神高速独自のフレッシュアップ工事
日本初、鋼管集成橋脚の開発と実用化
三宝ジャンクションの景観設計
日本初、インバータ制御ジェットファンによるトンネル換気と排煙制御
阪高 SAFETYナビを活用した交通安全施策
日本初、高速道路本線用LED道路照明
交通管制システム
保全情報管理システム
地震対策(免震構造・制震構造)
下弦ケーブルを用いた有ヒンジラーメン橋の補強設計と施工
アルカリ骨材反応対策
鉄道函体アンダーピニング下に構築する開削トンネルの施工技術
湊川ジャンクション改築工事