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事故削減に役立つリアルでリッチな学習コンテンツをつくれ(2/4)

効果的に「伝える」ためにWEBコンテンツ作成へ

ドライバーに安全意識を高めてもらうための啓発活動は、これまでにもホームページ、ポスター、リーフレット、横断幕など様々な形で行われてきた。しかし兒玉たちはそれでは一方的な情報発信にとどまり、呼びかける対象も漠然としていると感じていた。阪神高速を利用する多くのドライバーに安全運転をしてもらえるように、「個別に」「具体的に」「コミュニケーションによる」働きかけをしていきたい。多くのドライバーを対象とするため、WEBを使った交通安全コンテンツをつくることは決まったのだが、問題はその中身だった。

これまでにないコンテンツをつくろうとされたのですね?
兒玉

そうですね。

ただ呼びかけて終わりではなくて、お客さまが安全運転を「自分事」としてとらえて、その実行につなげていただけるようなコンテンツをつくりたいと思っていました。

そこでまず事故データをより細かく分析することから始めました。

なぜ詳細な事故データの分析を?
兒玉

お客さまが安全運転を「自分事」としてとらえていただくには、どういう人が、どのような状況下で事故を起こしているかを、もっと詳しく把握しておかなければいけないと思ったんです。それには、ドライバーと事故の関係をもっと知らなくてはだめだと思って。

阪神高速には膨大な事故データが保管されており、発生時間・場所・路面状態・ドライバー情報(年齢/性別/運転経験/利用頻度等)・事故形態・被害状況等が記録されています。これに事故が発生した時間の交通データ(交通量/平均速度/渋滞発生の有無等)や気象データ(降水量等)、事故が発生した場所の道路構造データ(道路線形情報/方角/舗装種別等)や交通安全対策実施データをマッチングさせて新たな事故データベースをつくりました。この事故データベースによって、事故発生時の状況がより具体的にイメージできるようになりました。

ビックデータとなった新・事故データベース

ビックデータとなった新・事故データベース

さらに阪神高速道路で約500mごとに設置されている車両検知器区間ごとに交通状況に応じた分析を行いました。これを新しい事故データベースと照らし合わせることによって、同じカーブでも夜間の空いている時間帯には若年層が側壁などに接触する事故が起きやすく、逆に渋滞時には高齢者の追突事故が起きやすいなど、ドライバーの属性の違いによる事故の特徴の違いも見えるようになりました。

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