阪神高速の取り組み平成26年度お客さま満足度に関するアンケート調査結果のお知らせ

1.調査の目的

阪神高速道路株式会社では、安全・安心・快適なネットワークを通じてお客さまの満足を実現し、関西のくらしや経済の発展に貢献するように様々な取り組みを行っています。今回、阪神高速道路をご利用いただいているお客さまに満足していただけるサービスを提供するために、アンケート調査を実施し、4,896名のお客さまから回答をいただきました。多くのお客さまにご協力いただきましたこと、厚くお礼申しあげます。ここに調査結果をとりまとめましたので、ご報告いたします。

2.調査の実施方法と回答数

平成26年9月19日(金)から10月31日(金)にかけて、本線料金所12箇所、パーキングエリア6箇所、インターネット等を通じてアンケートを実施しました。
調査内容は、「走りやすさ、安全性、快適性」、「料金所の通りやすさ、スタッフ応対」、「料金、割引制度」、「情報の提供」及び「パーキングエリアの使いやすさ」の5項目・24の質問について、それぞれ満足度及び重要度を5段階で評価していただきました。また、阪神高速道路のイメージに関する6つの項目について、どの程度当てはまるかを5段階で評価していただきました。

実施方法と回答数一覧表

3.調査結果

(1)総合満足度

阪神高速道路についての総合的な満足度は、昨年に引き続き、5段階評価で「3.6」となりました。

総合満足度グラフ

(2)質問別満足度、重要度

各質問に対する満足度と重要度の平均値の分布は以下のとおりでした。

満足度・重要度分布図

満足度及び重要度の順位ポイントは以下のとおりでした。

満足度・重要度順位表

(3)阪神高速道路に関するイメージについて

イメージの項目別評価の順位は、上位3項目の内、「地域社会に貢献している」(3.5)が前年度より0.1ポイント上がり「安全・安心に走行できる」(3.6)、「快適に走行できる」(3.4)は前年度と同じポイントとなりました。また、「先進技術を活用している」(3.3)も0.1ポイント上がりました。

イメージ項目別評価

4.今後の取り組み

 阪神高速道路株式会社は、今年で会社設立10周年を迎え、これからも地域の発展とともに歩み、地域の皆さまに「愛され信頼される阪神高速」となるよう、徹底したお客さま目線で安全・安心・快適を追求し、阪神高速グループとして力を合わせて取り組んでまいります。
 平成27年度の主要な取り組みについては、以下のとおりです。

ミッシングリング解消に向けたネットワーク整備

①大和川線及び西船場ジャンクション改良工事

大和川線(三宝~三宅西9.1㎞)及び西船場ジャンクション改良の2016年度完成を図ります。

②淀川左岸線延伸部及び大阪湾岸道路西伸部の調査

国で実施する調査に加え、淀川左岸線延伸部及び大阪湾岸線西伸部(新規路線)供用に伴う交通への影響等、当社の既存ネットワークへの影響についての検討を実施して参ります。

大規模更新・修繕等による長寿命化の推進

 阪神高速道路を将来にわたって健全な状態に管理し、お客さまに安心してご利用頂けるよう、老朽化が進んだ構造物等の修繕事業等を進めるとともに、国や関係自治体などの関係機関と連携しつつ、お客さまや地域の皆さまのご理解を頂きながら、老朽化した阪神高速の大規模更新・修繕に新たに着手します。

①大規模更新について

  • 15号境線湊町付近における橋梁基礎(鋼製基礎)の取替に関する本格的な現地調査を平成27年度から実施するとともに、設計を開始し、工事着手に向けて関係者と調整を進めます。

②大規模修繕について

  • 11号池田線および13号東大阪線の一部の区間から大規模修繕工事に着手します。

③大規模更新・修繕の実施についてのお客さまや地域の皆さまへの周知

  • わかりやすい工法を心がけるとともに、その意義、内容をお客さまや地域の皆さまに丁寧に説明し、ご理解ご協力が得られるよう努めます。

④ 社会的影響の最小限化とコスト縮減が可能な新技術や施工法の積極的導入

  • 工事規模が大きく工事期間が長期に及ぶこと、都市内の限られた空間での施工であること、工事中の交通影響が大きいことなどから、これら社会的影響を最小限に抑え、またコストの縮減が可能な新技術や施工法を積極的に導入します。
  • 建設会社や建設コンサルタント会社をはじめ関連する事業者さま向けの説明会を開催し、本事業の概要及び実施にあたっての求める新技術などをご説明した上で、新技術や施工法の情報収集に努めます。

南海トラフ地震に対する地震津波防災対策の推進

 南海トラフ地震に対する地震・津波防災対策について、お客さまの安全確保、道路(緊急交通路)機能の確保、災害対応力の強化を目標に、ソフト施策とハード対策を適切に組み合わせ、総合的な取り組みを推進します。

①津波浸水についてお客さまへの情報提供

  • 南海トラフ地震による津波浸水が想定される阪神高速の出入口(146か所)、非常口(87か所)に海抜情報を表示した「津波注意喚起看板」を設置しました。
  • 南海トラフ地震による津波浸水が想定される阪神高速の路線や出入口を表示した「阪神高速出入口浸水想定マップ」などをホームページに掲載します。

②道路管理施設の津波浸水対策

  • 地震・津波発生時に道路(緊急交通路)機能を確保するため、津波浸水想定地域外において本社等のバックアップとなる防災拠点の整備と主要地下受電所を始めとする道路管理施設(管理部社屋、電気通信施設等)の浸水対策についてH27年度から3カ年で実施を図ります。

③関係機関との連携の強化

  • 地方自治体、高速道路会社等と「災害時相互協力協定」を順次締結しており、平成27年3月には新たに神戸市と協定を締結しました。さらなる関係機関との協定締結の拡大を図ります。
  • 災害時にこれら協定の実効性を高めるため、防災訓練における連携や訓練への相互参加など、平時からの連携強化を図ります。

④地震・津波時のお客さま避難誘導等を盛り込んだ事業継続計画(BCP)[第2版]のスタート

  • 南海トラフ地震とそれに伴う津波による災害を想定し、お客さまの避難誘導などの初動活動を含めた災害対応活動を整理した「事業継続計画(BCP)[第2版]」を策定し、4月1日より運用を開始しました。これに基づく防災訓練の実施により運用の確認や定着を図り、災害発生時に備えます。

新技術の開発や活用による安全・安心・快適の追求

阪神高速グループ内の個別要素技術を統合した「H-MOS(阪神高速メンテナンスオペレーションシステム)」により、損傷等の早期発見と適切な補修を行い、お客さまへの安全・安心・快適な道路サービスを提供していきます。

①「COSMOS」と「TECMOS」の技術活用

  • 「COSMOS(New Communication Systems for road Maintenance and Operations)」は、GISを活用して阪神高速道路に関連するビッグデータを集約・統合し、災害対応活動の支援や道路構造物の効率的な維持管理、道路交通管理の高度化など幅広い分野における情報共有と新しい価値の創造を目指しています。
  • 「TECMOS(New Technology for road Maintenance and Operations)」は、PDCAサイクル(維持管理サイクル)を適切かつ効率的に実施するためのサポートツールであり、安全・安心を追求した維持管理の更なる効率化を目指しています。一例として、交通規制が不要で路面の損傷を早期に発見する移動式点検車(ドクターパト)や、路面下鋼床版の亀裂などを早期に発見できる亀裂発見機器みつけるくんK)、トンネルや法面に発生している損傷をレーザーおよび写真で早期に確認する(3次元計測)点検技術などを活用していきます。

②鋼管集成橋脚の適用

  • 耐震性能の向上・大規模地震発生の早期復旧を目指し、西船場JCTで鋼管集成橋脚を適用・展開し、安全・安心に努めます。鋼管集成橋脚は、4本の鋼管と複数段の横つなぎ材で構成しており、大規模地震時には横つなぎ材をわざと損傷させることで地震エネルギーを吸収し、橋脚の揺れを制御することができます。損傷が横つなぎ材のみとなり、横つなぎ材を取り換えるだけで元通りの形状に戻すことが可能なため、大幅なコスト縮減と橋脚の製作・仮設に係る工事期間の短縮となります。
Adobeリーダーをダウンロード
PDFの閲覧には、無償ソフトウェア「Adobe Reader」が必要です。
Get Adobe Readerのアイコンをクリックして入手できます。