震災20年に寄せて

阪神高速道路株式会社 代表取締役社長 山澤 倶和

つないでいく1.17
~より「安全・安心な高速道路」の実現に向けて~

私たちの大切なものを一瞬にして奪い去った
阪神・淡路大震災から20年の歳月が経とうとしています。
あらためまして、
阪神高速道路に関係して亡くなられた方々と
ご遺族の方々、そして震災により亡くなられた全ての方々に、
心より哀悼の意を表します。

震災により壊滅的な打撃を受けた阪神高速道路。
深い悲しみと混乱の中で始まった復旧工事。
多くの方々からご支援・ご協力を賜りながら、
私たちは、被災地の復興のために必要不可欠な3号神戸線はじめ、
被災路線を蘇らせることに、全社一丸となって取り組みました。
震災後、私たちは学んだ教訓を片時も忘れることなく、
自然がもたらす様々な災害に、謙虚に向き合ってまいりました。
また、内にあっては公団が新たに株式会社へ生まれ変わるなど、
この20年で私たちを取り巻く環境は大きく変化いたしました。
しかしながら、全線にわたって新技術を取り入れた耐震対策を進め、
災害時にも皆さまの生活を支える「安全・安心な高速道路」であり続けたいという私たちの信念は、些かなりとも変わっておりません。

また、阪神高速道路では、東日本大震災での被害を踏まえ、今後発生が予想される南海トラフ巨大地震及びこれに伴う津波に備えた新たな防災・減災の取り組みも進めています。私たちは、大規模災害や重大事故などの危機管理対応に24時間365日体制で万全を期してまいります。

さらに、阪神・淡路大震災から20年を迎える今、これまでの取り組みに加えて、震災の経験と教訓を風化させることなく次世代につなぐことも重要となっています。私たちは、より「安全・安心な高速道路」を実現するとともに、震災の経験と教訓をしっかりと胸に刻みつつ、次世代に「つないでいく」ための、たゆまぬ努力を続けることをあらためてお誓い申し上げます。

阪神高速道路株式会社 代表取締役社長 山澤 倶和

兵庫県 芦屋市 大東町 慰霊碑

私たちは、兵庫県南部地震で阪神高速に関係して失われた尊い命を慰霊し、
この甚大な災害を教訓に、より安全な道路づくり、
道路サービスを目指すことを誓っています。

兵庫県 芦屋市 大東町