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阪神高速 ショートストーリー

第21話 大阪ベイエリアと関西・中部圏を直結する

大阪都市再生環状道路を構成する重要路線

開通した三宝JCT(仮称)

 6号大和川線は、4号湾岸線の三宝JCT(仮称)から14号松原線の三宅中付近に至る延長9.7km(4車線)の路線である。
 平成7(1995)年の都市計画決定を受け、事業用地の確保、調査・設計を経て、平成21(2009)年に起工式(阪神高速施行区間)を行った。平成25(2013)年3月に、松原市の三宅西出入口~三宅中間の0.6kmが開通。続いて、同年12月には4号湾岸線三宝出入口が完成。本線の残る区間について、平成28(2016)年度の完成を目指して現在、事業中である。
 全線開通時には、大阪都心南部を東西に結ぶことにより、沿道地域の幹線交通路としての役割はもちろん、大阪都市再生環状道路の一部として重要な役割を担うことになる。
 6号大和川線には、①現在、渋滞の著しい一般道路(大堀堺線、堺大和高田線)の交通を大和川線に転換することにより、交通時間の短縮と沿道の大気汚染物質・CO2等の排出量が大幅に削減される、②神戸方面と、大阪南部・奈良方面との連携が強化される、③堺浜、大阪南港など大阪ベイエリアと近畿自動車道・西名阪・阪和自動車道など広域幹線道路とのアクセスが向上することで、大きな経済効果が見込まれる、④関西国際空港と奈良方面、中部圏とのアクセスが向上する等の整備効果が期待されている。

環境への配慮、防災・市街地整備事業との連携

スーパー堤防と一体になった大和川線の構造

 6号大和川線は、景観や環境への配慮から、全区間の7割をトンネル構造(開削トンネル及びシールドトンネル)としており、さらに、三宝JCT(仮称)の橋梁部では高架の構造・形状・色彩などで周辺環境との調和を図っている。また、沿道に住宅密集地が多いことから、工事には、低騒音・低振動型の機械を使用。土砂搬出のダンプトラックは、現地で重量計測をして過積載防止対策に努めている。
 シールドトンネルの掘削で発生する大量の土砂は、発生土再生事業所(大阪市住之江区)で埋め立てに適した土に改質し、大阪市の埋め立て事業に活用するなど、道路事業と土地造成事業という異なる公共事業を共同プロジェクトとして実施しており、これは資源の有効活用、コスト削減を実現した連携として注目されている。
 そして、本路線事業の最も大きな特色は、防災事業、市街地整備事業と連携した一体的な整備が行われていることである。
 4号湾岸線から南海高野線までの約3.1kmの区間で、国の直轄河川事業である高規格堤防(スーパー堤防)整備事業と併せた整備が行われる。すなわち、6号大和川線の開削トンネル上に盛土をして堤防を高くし、幅も拡げてスーパー堤防を造成。さらに、その堤防に沿って堺市が宅地整備を実施することとなっている。

(2014.8.18掲載)

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