工事について
終日車線規制の期間と区間
平成29年10月1日(日)午前4時~平成29年11月1日(水)午前6時
阪神高速5号湾岸線(尼崎末広~北港JCT)の上下線 約6.0km
リニューアル工事の概要
阪神高速5号湾岸線は、大阪と神戸の湾岸エリアを結ぶ路線であり、阪神高速道路の1日あたりのご利用台数約75万台のうち約8万台のお客さまがご利用される、広域道路ネットワークの重要な役割を担う路線です。
5号湾岸線は、平成6年の供用以降、約23年が経過しており、特に大型車のご利用が多い路線のため、その繰り返し荷重により、橋梁の道路床面(鋼床版)に疲労亀裂などの損傷が多く発生しております。
これまで、通常の規制工事では抜本的な対策が困難であり、それらの損傷に対してはその都度、個々に補修を繰り返してきました。
今回、橋梁のさらなる長寿命化を図るため、5号湾岸線(尼崎末広~北港JCT)を対象として、長期にわたる車線規制を行い、鋼床版部のアスファルト舗装を強度の高い鋼繊維補強コンクリート(SFRC)舗装に置き換え、橋梁の疲労耐久性を高める抜本的な対策工事を実施することといたしました。
構造物の長寿命化(リニューアル)
(1)橋梁の耐久性を上げるSFRC舗装
鋼板部材を溶接して構成する道路床面(鋼床版)では、大型車の交通量が多い区間で疲労き裂が発生しています。
対策として、既存のアスファルト舗装を強度の高い鋼繊維補強コンクリート(SFRC)に置き換えることにより鋼床版にかかる応力集中を軽減し、鋼床版の疲労耐久性を向上させる事により長寿命化を図ります。
SFRCとはSteel Fiber Reinforced Concrete(鋼繊維補強コンクリート)の略で、コンクリートにスチールファイバーを混入した複合材料であり、コンクリートのひび割れが生じにくくなる特徴があります。
安全性・走行性の向上、沿線環境の改善
(2)安全性・走行性の向上のための舗装打替え
今回の工事における舗装打ち替え部分については、排水性舗装を施工し安全性・視認性の向上を図ります。
また、分合流部についてはすべり止め舗装(密粒ギャップ舗装)を施工し安全性の向上を図ります。
工事騒音抑制のために新技術を積極的に採用
既設舗装の撤去に新技術のIHヒーターを使用した舗装撤去工法を積極的に採用します。
当該工法は既設舗装を加熱することにより鋼床版とアスファルトを剥離させ、撤去を容易にする工法です。人力剥取りの工程が無くなるため、工事騒音が抑制され、周辺環境にやさしい工事が出来ます。
安全対策
(3)より見やすい案内標識の取替え
照明装置を設置している従来の標識を、超高輝度反射シートを採用した標識板に取り替えます。
夜間の視認性が向上するとともに、従来行っていた照明装置の保守点検や電球の交換が不要になり、車線規制工事を削減することができます。
(4)合流部の逆走対策
近年、増加傾向にある合流部からの逆走及び誤進入への対策として、合流部の舗装表面に進行方向を示す矢印を設置するとともに本線部の高欄に矢印板を設置し安全性の向上に努めます。
快適な道路サービスの提供
(5)より快適なご利用のためのPA改修
お客さまが安全・快適にご利用頂けるよう中島PAのトイレ設備・授乳室・バリアフリー等の改修を行い、少しでも多くのお客さまにくつろいで頂けるよう工事を実施します。