情報誌「どらいぶらり」

vol.20 2018-2019 ふゆ号

特集2

一泊すればもっと面白い

昔ながらの風情たっぷり 一歩深い「ならまち」へ

奈良の旧市街地として栄えた「奈良町」。
お寺めぐりとはまたひと味違う、昔ながらの風情が漂います。
奈良町の文化と歴史を味わいに出かけましょう。

家の造りがおもしろい! 奈良町の暮らしを体験

「奈良町」エリアに着いたら、駐車場に車を停めて町歩き。町がコンパクトなので、徒歩でも楽にめぐれます。まず「ならまち格子の家」で、江戸時代末期〜明治時代の奈良町の暮らしを体感してみましょう。奈良町にある町屋は、「ウナギの寝床」とも表現され、間口が狭くて奥行きがあるのが特徴。当時の住人になった気分で、家を探検してみましょう。

居間から通り庭を抜けて、蔵まで奥に広がっています(入場料無料)。

格子越しに差し込む光が心地よい廊下。天井が高く、開放感たっぷり。

囲炉裏で温まりながら奈良の恵みを味わおう

ランチは老舗の「はり新」で、奈良の恵みがたっぷり詰まった「松花堂弁当」。お店の目の前を通る道が、奈良時代の藤原京と平城京とを結ぶ幹線道路「上ツ道」であることから、「かみつみち弁当」と名付けたそうです。
かつて多くの旅人がお弁当を手に、上ツ道を通って旅をした情景を思い浮かべながら、囲炉裏席でほっとくつろぎましょう。

食前酢の「柿酢」や、奈良特産品の吉野葛を使った「ごま豆腐」、古代チーズ「蘇」など、奈良の恵みが味わえる「かみつみち弁当」(2,980円)。

両替商として使われていた武家造りの建物。
囲炉裏席もあり、温まりながらお食事を楽しめます。

老舗の漢方薬局で漢方薬を調合してもらおう

創業1184年、なんと24代も続く老舗の薬局「菊岡漢方薬局」。ここでは、自分の身体の悩みや不調を相談しながら、自分にぴったりの漢方薬を調合してもらうことができます。店内には、ふだん目にしないような漢方薬がずらり。
身も心も浄化されるような、不思議なパワーを感じます。

身体の不調や、毎日の生活習慣、顔色や話し方など、細かく問診してくれます。

一人ひとりに合った漢方薬を調合。生薬を入れる木箱は、江戸時代から使い続けているものだそう。

漢方薬は、自宅で煮出して飲みましょう。

文人墨客も訪れた奈良公園内にある離れの宿

今日の宿は、「奈良公園」内にある「江戸三」へ。1907年創業、志賀直哉や小林秀雄、藤田嗣治などの有名な文人墨客も訪れた歴史ある旅館です。全室離れの宿だから、周りを気にせずゆったりとくつろげます。冬のおすすめは、朝のさんぽ。昼間は人の多い「奈良公園」や「東大寺」も、朝は静かでゆったりとめぐれます。お楽しみの夕食は、ほうれん草をメインに、鶏肉、魚、貝、伊勢エビ、野菜をこんもり盛った「若草鍋」。文人たちも味わった鍋料理に、ほっと癒やされてみませんか?

数寄屋風のお部屋。離れでゆったり、静かに過ごすことができます。

新緑の「若草山」になぞらえて、「若草鍋」と名付けたのは志賀直哉。魚介のうまみがたっぷり溶け出し、シメの雑炊まで味わえます(1泊2食付き/19,440円〜)。

離れのすぐそばまで、鹿が遊びに来てくれることも。

DATA

A奈良市ならまち格子の家

〒630-8332 奈良市元興寺町44 ☎0742-23-4820 ○開館時間/9:00〜17:00 ㊡月曜(祝日の場合は翌平日)、12/26〜1/5 ○駐車場/近隣に有料駐車場あり

11 325 540*16

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B菊岡漢方薬局

〒630-8333 奈良市中新屋町3 ☎0742-22-6611 ○営業時間/9:00〜19:00 ㊡月曜 ○駐車場/近隣に有料駐車場あり

11 325 750*28

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Cはり新

〒630-8333 奈良市中新屋町15 ☎0742-22-2669 ○営業時間/11:30〜15:30(L.O 14:30)、18:00〜21:00(L.O 20:00) ㊡月曜(祝日の場合は翌平日)、臨時休業あり ○駐車場/あり

11 324 869*62

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D江戸三

〒630-8301 奈良市高畑町1167 ☎0742-26-2662 ○営業時間(食事)/11:30〜14:30、17:00〜21:00 ○チェックタイム/チェックイン 15:00、チェックアウト 10:00 ㊡不定休 ○駐車場/あり

11 355 349*84

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※料金は税込表示です。

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