リニューアルプロジェクトの進捗レポート

11号池田線 大豊橋付近(1967年開通)

調査・設計段階

2021年4月現在

調査・設計段階

既存橋梁(大阪府道)の一部を阪神高速道路として再整備しましたが、かさ上げしたコンクリートや大型車交通量の増大により、床版や桁へ損傷が多発しています。

通行止め期間を大幅に短縮する
床版取替工事

これまでの調査により、水平方向のひび割れやコンクリートの砂利化といった抜本的な対策を必要とする深刻なコンクリート床版の損傷を、1号環状線(南行)の通行止め区間に含まれる12号守口線の南森町・扇町付近において局所的に確認しています。

『1号環状線リニューアル工事2020南行』では、15号堺線の玉出入口での実績も踏まえた最新の技術・工法の採用やできる限りの事前工事等を行うことで通行止め期間の大幅な短縮を図り、施工上の制約が多い都心部の高速道路本線において初めてとなる床版取替工事を、17日間の通行止めによって完了させる予定です。


コンクリート床版の
全面的な長寿命化対策

また、床版取替のような対策が必要な状態にまでは至っていない箇所に対しても、コンクリート床版の耐久性を向上させるために、2層の防水層を組み合わせた高性能床版防水をコンクリート床版面に施工することを計画しています。

高性能床版防水は、浸透性の高い1次防水層で床版に生じたひび割れを閉塞し、2次防水層との複合防水により床版への雨水の浸入を抑制することで、既存のコンクリート床版の長寿命化を図るものです。
なお、高性能床版防水は、既設舗装を撤去した後の床版面が露出した状態において施工し、その後新たな舗装を設置しています。


走行の快適性・安全性・
わかりやすさを向上させる工事

今回のリニューアル工事では、前回の大規模補修工事から20年近くが経過し、現在では舗装や伸縮継手などの経年劣化による損傷が顕在化し、車線規制を伴う応急処置を頻発させています。
また、これらの損傷や応急補修跡が、走行の快適性の低下や振動による沿道環境を悪化させる一因にもなっていました。

そこで、環状線の通行止め区間において舗装の全面的な打ち換え補修や劣化した伸縮継手の取替等を行うことで、走行の快適性を向上させるとともに、沿道環境の改善も図ります。
なお、舗装材料には、透水効果があり雨天時でも視認性の良い排水性舗装やカーブ区間等にはすべりにくい舗装(密粒ギャップ舗装)を施工することにより、走行時の安全性を向上させます。

また、損傷した伸縮継手を撤去する際には、低振動・低騒音の撤去工法を積極的に活用し、沿道にお住まいの皆さまへのご迷惑を最小限とするよう取り組んでまいります。


分合流付近の整流化や
わかりやすい道路案内への改善

1号環状線では、出入口やジャンクションの分合流が短区間に連続するため、分合流間での錯綜に伴う接触事故や、誤って出口を退出する誤分岐が多発しています。
そこで、信濃橋渡り線や6号大和川線が供用したことにより、一部の合流部では流入する交通量のバランスが変わってきたことも踏まえ、整流化を目的とした分合流付近の区画線改良や補助看板の設置、方面案内のわかりやすさを重視した案内標識レイアウトへの改善や、出口であることが直感的に理解できるようなカラー舗装を施すことで、走行時の安全性やわかりやすさの向上を図ります。
なお、案内標識は、ヘッドライトでも明るく反射するため夜間の視認性が大きく向上する超高輝度反射材を用いたものに更新します。

なお、案内標識は、ヘッドライトでも明るく反射するため夜間の視認性が大きく向上する超高輝度反射材を用いたものに更新します。