重要テーマ6 経営基盤を確立し,グループ社員がやりがいを実感できる阪神高速を目指して働き方改革の推進
阪神高速グループでは、より良い労働環境の整備と業務の生産性や品質の向上などを一体として目指し、社員一人ひとりが効率良く、 持てる力を最大限発揮し、働きがいを感じられるよう働き方改革を進めることで、さらなるお客さま満足度の向上を実現します。
業務の効率化・コミュニケーションの活性化

業務の生産性や品質の向上、効率的な情報の共有や迅速な意思決定が図られるよう、オフィス環境の改善のほか、社員による日々の業務における改善提案の活性化などにも取り組んでいます。業務の効率化を進め、社員間のコミュニケーションが活性化する職場環境づくりに取り組むことで、さらなるお客さまサービスの向上につなげていきます。
主な取り組み
- 多様な働き方実現のため、文書のデジタル化や脱ハンコを推進
- 新たなWeb会議システムの導入および一層の利用促進
- 業務の効率化に資する情報端末などの整備
- 事務所移転を機にフリーアドレスへ移行(大阪建設部)
多様な働き方の実現
仕事と生活の両立を実現していくために柔軟な働き方を推進し、安心して働ける職場づくりを進めてきました。
今後もコロナ禍により試行実施された在宅勤務などの整備を継続して行い、多様な働き方による業務の生産性や働きがいの向上
につながる環境を目指します。
ライフスタイルにあわせた働き方の選択
「働き方見えるカード」による勤務表示
コロナ禍における生活の変化に対応するため、社員のライフスタイルに柔軟に対応する働き方の導入や、新型コロナウイルス感染症防止対策の一つとしてスライドワークの活用を積極的に行っています。
休暇の取得促進
現在は、国内をはじめ世界各国で新型コロナウイルス感染症拡大の収束の兆しが見えない状況ですが、継続して心身のリフレッシュのための休暇取得をしやすい職場環境づくりを目指していきます。
主な取り組み
- プラス月イチ休暇
- 連続休暇の取得促進
- 年次有給休暇取得促進期間(10月・11月)の設定
介護と仕事の両立支援
介護への不安を払拭し、社会問題となっている介護離職を防止するため、介護制度に関するガイドブックを作成し、介護と仕事の両立を支援しています。
育児と仕事の両立の支援
阪神高速の女性社員の育児休業取得率は会社発足以来、10年以上連続で100%を継続しています。配偶者が妊娠・出産した際の制度を社員に周知するなど、男性社員が育児休業を取得しやすい職場環境づくりにも努めています。
- 「子育てサポート企業」としての認定を受けました
-
2021年に次世代育成支援対策推進法に基づき、厚生労働省より「子育てサポート企業」としてくるみん認定を受けました。阪神高速道路株式会社としては、4回目の認定となります。
育児休業者の推移
年度 | 育休取得者 | うち男性 |
---|---|---|
2015 | 6 | 2 |
2016 | 2 | 0 |
2017 | 7 | 2 |
2018 | 3 | 1 |
2019 | 4 | 2 |
2020 | 8 | 3 |
VOICE 職場のサポートによる充実した育児と仕事の両立

神戸管理・保全部
営業指導課
原 真奈仁
私は約3カ月半の育児休業を取得しました。妻は関西圏に知り合いがおらず、親兄姉は関東に住んでいて心寂しい状況でしたので、出産の際には育休を取得しようと以前から考えていましたが、育児の大変さは想像を超えており、聞くと経験するとではまったく異なっていました。幸い当社は理解を得やすい環境ですので、出産で疲れた妻を支え、子どもの成長に一喜一憂し、育児の大変さに押しつぶされそうになりながらもとても貴重な経験ができました。大変だったからこそ妻に任せるのではなく、2人で取り組むことができ良かったと思っています。
女性活躍の推進
多くの女性社員が指導的役割を果たせるよう女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、社員のライフイベントに応じた多様な働き方ができる環境づくりを進めています。
安心して働ける職場環境の整備

会社の業務運営において重要な要素の一つであることから、社員の健康の保持増進を図っています。メンタルヘルスセルフケアについて、研修や衛生委員会で取り組み、コロナ禍における運動不足の対策として、リモートによる健康セミナーを実施しました。また、パワーハラスメント防止などに関する規則を制定し、社内方針の明確化、周知に取り組み、ハラスメントのない働きやすい職場づくりを行っています。阪神高速は、2021年3月、健康経営優良法人2021(大規模法人部門)に認定されました。
人的資源の充実
徹底したお客さま目線で考え、使命を達成する社員の集団となることを目指しています。
プロフェッショナルな人材の育成


阪神高速グループの仕事には、専門性の高い技術力やノウハウが必要であり、社員には、こうした技術力やノウハウを習得し、確実に継承・伝承していくことが求められます。また、内外の環境変化に柔軟に対応する必要もあります。
そこで、当社グループの強みである高いマネジメント力などの「阪神高速スキル」を有し、徹底したお客さま目線で行動できる「プロフェッショナルな人材」の育成に向けて、新たな気づきや社員同士の切磋琢磨に資する施策を順次進めています。

社員の「気づき」「成長」のキッカケとなるOFF-JTの機会提供
~橋梁模型研究会~

阪神高速が例年出展している「建設技術展」において毎年開催されている『橋梁模型製作コンテスト』には、当社有志社員によるチームが2008年度より毎年出場しており、日常業務を離れて橋梁について学び、普段とは異なった視点で物事に取り組む機会が得られる点(OFF-JT)で高い効果があります。
一方、参加者決定から本番までが短期間であり、検討時間の不足や、単年ごとのチーム編成のため属人的なノウハウ伝承にとどまるなど、橋梁構造の本質的な学びにつながっていない状況が懸念されました。
そこで、2020年度からの新たな取り組みとして、通年で活動し継続的に橋梁構造について学び、検討を行う場として『橋梁模型研究会』の活動を開始しました。本研究会の活動を通じて得た学びの本来業務への還元、自ら考えることの習慣化などを目指します