重要テーマ3 世界水準の卓越した都市高速道路技術で発展する阪神高速を目指して都市高速道路技術の発展・蓄積

災害に強い都市高速道路を目指して、技術力を活かした高品質でより合理的な都市高速道路の建設と管理に取り組んでいます。

床版取替の急速化、床版の高耐久化への取り組み

自動車が乗る舗装の下にある、橋梁の床部分となるコンクリート床版(RC床版)の取替・更新を行う場合、コンクリートの打設・養生など現場作業が多く存在するため、従来は長い施工時間が必要でした。また、床版同士をつなぐ継手の形状により、一定以上の床版の厚さが必要となり、取り替え後、重量が増加するという課題もありました。さらに、従来の床版よりも高い耐久性が求められています。
そこで、床版の継手形式に注目し、取替の急速化、床版の高耐久化を実現する「HSプレストレスジョイント」の開発を行いました。

HSプレストレスジョイントの特徴

このジョイントは、プレキャスト床版同士をオスボルトとメスボルトでワンタッチに接合し、さらに強固にするためのプレストレス(軸力)も導入します。これにより従来よりもコンパクトで、耐久性が高く、急速施工可能な形式を実現しました。
また、強度の高いコンクリートを新しく設置する床版に使用することで、既に設置されていた床版と同じ厚みで、耐久性の高い床版が設置可能となります。
接合部の安全性については、実物大試験を実施し、確認しました。

従来式

・継手内の配筋形状から、一定以上の床版厚さが必要
・継手内の現場作業が多く施工性の改善が必要
・現場打ちRC構造部の長期耐久性に改善の余地

HSプレストレスジョイント

HSプレストレスジョイントを使った接合状況
接合部安全性確認のための実物大試験状況
HSプレストレスジョイントを配置した新設床版

VOICE 開発者の声

技術部技術推進室
伊佐 政晃

耐久性の高い都市高速道路の実現を目指します。

本手法はまだいくつかの課題があります。その一つに、実物大のプレキャスト床版を用いた施工性試験を実施した際に、一部の接合部で緊張力が設計値を下回ることが確認されています。今後はその原因と対策を検討し、品質管理手法を整理していきます。安全・安心・快適な阪神高速を目指して、耐久性に優れ、かつ取り替えの際の通行止め期間を短くできるこの継手構造の研究開発を進めていきます。