特集1 100年先も安全・安心・快適な阪神高速道路であり続けるために

阪神高速道路は、総延長258.1kmのうち4割以上が開通から40年を超え、老朽化が進んでいます。持続可能なまちづくりに貢献し、100年先も安全・安心・快適にご利用いただくため、さらなる長寿命化に取り組みます。

  • 保全交通部
    保全企画課 主任
    森川 信

  • 管理本部 大阪保全部
    保全事業課
    杉山 貴教

  • 管理本部 大阪保全部
    改築・更新事業課 主任
    田中 邦彦

  • 管理本部 大阪保全部
    保全管理課
    前原 耀太

関連するSDGsの目標
  • 9:産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 11:住み続けられるまちづくりを

「高速道路リニューアルプロジェクト」はなぜ必要なのか
― 持続可能な高速道路を目指して ―

高速道路リニューアルプロジェクト発足とその意義

阪神高速道路は1964年の開通以来、ネットワークの拡充により広範囲へのアクセスを可能にし、利便性の向上を図ってきました。しかし現在、開通からの経過年数の増加や、車両の大型化、交通量の増加などによる「構造物の老朽化」に直面しています。定期的な点検や日々のメンテナンスに努めていますが、抜本的な改善には至っていません。繰り返し補修しても構造物の健全性を引き上げることが困難な箇所においては、将来致命的な損傷に進展し、通行止めなどの交通障害が発生するおそれがあります。そこで、学識経験者を交え長期的な視点で構造物のあり方を議論し、大規模な老朽化対策として2015年より「高速道路リニューアルプロジェクト」を立ち上げました。

これまでの取り組みとして、RC(コンクリート)床版へ高性能な防水を施して浸水を抑制したり、鋼床版の疲労き裂の発生を抑制するなど構造物の長寿命化を図る大規模修繕工事を進めています。また、著しい損傷が発生しているRC床版を耐久性の高い床版へ取り替える大規模更新工事も実施しています。阪神高速は高速道路リニューアルプロジェクトを推進することで、SDGsの「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」「11.住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献します。

鋼床版の疲労き裂
RC床版の損傷

つまり、将来にわたって、より安全・安心・快適に高速道路を使っていただくためのプロジェクトです。

高速道路リニューアルプロジェクトの今
― 喜連瓜破付近の橋梁大規模更新工事現場より ―

【TOPIC01】100年先を見据えた安全性の高い橋桁へ

喜連瓜破付近の橋梁は供用から約40年経過しており、経年とともに橋桁中央のヒンジ部を中心に設計時の想定を上回る垂れ下がりが発生していたため、外ケーブルの設置により進行を抑えています。しかし、外ケーブルによる補強だけでは抜本的な解決には至っておらず、将来的な安全性が確保されていない状況です。阪神高速道路を将来にわたって安全・安心・快適にご利用していただくために、橋梁を架け替え、長期の健全性・耐久性を確保します。

架け替えを実施する喜連瓜破付近の橋梁の現状

【TOPIC02】交通影響に配慮した施工方法の採用

架け替えを行う橋梁がある瓜破交差点周辺は自動車・自転車・歩行者の交通が多く、都市内での施工のため、施工スペースに制約があります。今回の工事では、既設コンクリート橋梁の撤去時に周辺地域への影響が最小限になるよう一般道路の通行をできるだけ妨げない工法を採用しました。また、新設橋梁の架設時には、短期間の一般道路の規制で施工可能な工法を採用しました。

喜連瓜破付近 橋梁大規模更新工事の実現

橋梁架け替え工事に伴い、約3年間の交通規制を実施します。期間中は通行止め区間周辺の一般道路で渋滞が予想されます。2020年にう回路となる6号大和川線などのネットワークの整備が進んだことや、お客さまや地域の皆さまのご協力により、工事の実施が実現しました。う回しやすい料金設定にするなど、お客さまへの影響が最小限となるよう、引き続きさまざまな取り組みに尽力してまいります。

喜連瓜破〜三宅JCT間 終日通行止め期間 :
2022年6月1日(水)午前4時~2025年3月末(予定)まで

【Interview】阪神高速道路を長くご利用いただくために。これからのリニューアルプロジェクト

保全交通部
保全企画課 主任
森川 信

「高速道路リニューアルプロジェクト」は2015年にスタートしました。これからも最新の損傷状況を精査し、合理的かつ効率的に実施するために、実施時期や社会的影響の低減などを考慮し、関係者と調整を行いながらリニューアルプロジェクトを進めていく予定です。お客さまや沿道の皆さまにはご迷惑をおかけしますが、「高速道路リニューアルプロジェクト」について広くご理解いただけるよう、引き続き広報活動にも努めていきたいと思います。