環境への取り組み低炭素社会への挑戦

安全・円滑な交通に向けた取り組み

ネットワークの整備と渋滞対策の推進

渋滞の原因となっているミッシングリンクを解消するため、ネットワークの整備を推進し、交通の円滑化を通じて自動車CO2の排出削減に努めます。

大阪湾岸道路西伸部の整備

大阪湾岸道路西伸部(六甲アイランド北~駒栄)は、大阪湾岸道路の一部を構成する、神戸市東灘区から長田区に至る延長14.5kmの道路です。大阪湾岸沿岸地域の既存幹線道路の交通負荷を軽減し、都市環境の改善を図るとともに、大阪湾沿岸諸都市を有機的に連絡して、都市の活力を向上させることを目的に道路整備を進めており、2018年12月に起工式が行われました。

主要渋滞箇所および騒音・大気の環境基準超過箇所 出典:国土交通省調べ
大阪湾岸道路西伸部起工式

交通集中渋滞の削減

速度回復のための施設設置

サグ部※では、 無意識の速度低下が原因でブレーキが連鎖し、 その結果として渋滞が発生します。
そこで、側壁上に一定間隔で連続的に設置した点滅灯を、設置区間で観測した実勢速度よりも少し早い速度で、光が流れるように連続的に点灯させることで、お客さまの速度回復を支援するシステム(速度回復誘導灯)を設置しています。
※下り坂から上り坂にさしかかる凹部のこと

渋滞緩和効果
13号東大阪線東行森之宮付近に設置した速度回復誘導灯

3号神戸線東行の深江~芦屋間に設置したところ、魚崎~深江間の渋滞が約7割削減できました。また、2018年6月には、縦断勾配の変化の激しい13号東大阪線東行森之宮付近にも設置し、運用パターンの調整を経て、同付近の渋滞を2割削減することができました。

合流部の改善

走りやすい合流部を目指して

2018年度は、西船場JCT事業における大阪港線の付加車線の先行運用にあわせ、阿波座JCT合流部を「走りやすさ」にこだわった形状に改善しました。

完成後における交通状況の変化(阿波座JCT合流)
●阿波座JCTは、大阪港線から神戸線車線への合流が日常的に行われ、交通流が阻害されていた。
●拡幅車線設置による車線整理によって、大阪港線から神戸線車線への合流が大幅減少

事故等渋滞の削減

事故・故障対応時間の短縮

阪神高速道路では、事故や故障による交通障害が年間約13,000件発生しています。
道路パトロール隊は、巡回車に最新の機材を搭載することで作業時間を短縮し、通行の障害を速やかに取り除くことで、渋滞の早期解消を図っています。

これまでの状況

  • 阪神高速道路におけるロードサービス会社車両の現場到着時間は平均60分以上。
  • 災害時は一般道は大渋滞。またロードサービス会社の従業員自体も被災。早期の到着は期待できない。

改善策

  • 24時間365日、高速道路上をパトロールまたは高速道路隣接の基地で待機。より早期の現場到着を見込む。
  • 民間ロードサービス会社と併用でより効率的に運用。

渋滞時間の短縮により、渋滞後尾追突事故の削減も期待できます。

工事渋滞の削減

工事渋滞によるお客さまへの影響の低減

道路の補修工事は、騒音が発生するため昼間に実施せざるをえないものがあり、渋滞の原因となっています。そこで、渋滞が発生しにくい時間帯への移行や、複数の工事を集約し道路の規制回数の減少に努めています。また、渋滞が発生しない夜間に工事が可能な低騒音の工法を開発・試験導入し、年間約200件の工事を昼間から夜間に変更して実施しています。

低騒音工法

補修工事にかかる低騒音機材として、伸縮継手(ジョイント)をワイヤ-ソ-で切り取る方法※やIHヒーターを使用して鋼床版上の舗装をはがす工法を開発し、改良に努めています。

ワイヤーソー工法とは、切断対象物にダイヤモンドワイヤーを環状に巻き付け、水をかけながら高速回転させて切断する工法で、騒音・振動・粉塵の発生が少なくなります

伸縮継手をワイヤーソーで切り取る工法
IHを使って鋼床版上の舗装をはがす工法

旧料金圏境の本線料金所の撤去

走行性改善に伴う環境負荷の軽減

阪神高速は、2012年1月より、「距離料金」に移行しました。これに伴い、料金圏を廃止したことを踏まえ、不要になった旧料金圏境にある本線料金所の撤去を進めています。本線料金所では、減速あるいは停止しなければならないことから、渋滞発生の原因となることがあり、不要となった本線料金所の撤去により、スムーズな交通流を確保できるため走行性の改善につながります。また、CO2等の排出量の削減に寄与します。
これまでに、尼崎、南芦屋浜本線料金所を撤去しました。2019年3月には、その跡地を3号神戸線(大阪市内行き)尼崎PAと5号湾岸線(神戸市内行き)南芦屋浜PAとして整備しました。
今後、高石、泉大津、中島の各本線料金所を撤去し、新しいPAを整備します。

料金所の撤去と新設PA
尼崎PA(3号神戸線 上り)
南芦屋浜PA(5号湾岸線 下り)

交通安全対策の実施

第3次アクションプログラムの実施

2017年度に策定した「阪神高速道路の交通安全対策第3次アクションプログラム」に基づき、「事故多発区間」を中心に様々な安全対策を実施しています。
2018年度は、堺線・西大阪線のリニューアル工事に併せて、合流部やカーブ区間の注意喚起看板を、より具体でわかりやすい看板に取り替えるなど抜本的な対策を実施しました。2019年度においても、大規模な工事等の機会を活用し、これまでの分析に基づいた、CS向上も兼ねることができるカラ-表示などの安全対策、逆走・誤進入対策、そして箇所ごとの交通事故発生状況に着目した着実な安全対策の継続を図ります。

高速道路の入口をわかりやすくするカラー表示
注意喚起を強化した看板

より具体でわかりやすい注意喚起看板

電気自動車用急速充電器の設置

中島PA急速充電器

環境面に優れた電気自動車が安心して阪神高速道路を走行できるよう、下図の有人パーキングエリア6個所に急速充電器を設置しています。
2019年4月には、中島パーキングエリアの急速充電器をリニューアルしました。
急速充電器のメンテナンス情報は、こちらより確認いただけます。

環境にやさしい料金所

2号淀川左岸線大開料金所

建設や更新・補修を行う料金所を対象に、屋上緑化など環境に配慮した取り組みを行っています。
2014年度から2018年度の5箇年に20箇所実施しました。

オフィスなどの省エネルギー化

オフィスにおける不要な照明の消灯やLED照明など節電型機器の導入、使用車両を電気自動車やハイブリッド車へ更新することにより、省エネルギーや低炭素化への取り組みを行っています。
2018年度のオフィスにおける電力使用量は、基準年度(2016年度)と比較して約2.7%削減しました。

道路管理における省エネルギー化

高速道路や各種施設での管理において、エネルギー削減や太陽光発電利用にも取り組んでいます。2018年度の道路施設における電力使用量は、基準年度(2016年度)と比較して約3.7%減少しました。引き続き、電力使用量削減の取り組みを推進します。

LED道路照明の設置

高速道路本線の照明のうち、約42%をLED化しました。

7号北神戸線長坂山トンネルLED照明
4号湾岸線・6号大和川線三宝JCTLED照明

太陽光発電の実施

7号北神戸線 長坂山トンネル坑口付近

8箇所に設備を整備しており、発電電力量の合計は約22万kwh/年です。一般家庭で1年間に消費する電力量※のおよそ約50世帯分となります。電力は、トンネルやパーキングエリアなどで使用する電力の一部に利用しています。

※一般家庭で消費する電力量 4,322kwh/年 換算値は、環境省:家庭部門のCO2排出実態調査(2017.4~2018.3)による。

超高輝度反射標識板の使用

ヘッドライトの光だけで標識が明るく反射することから、照明設備が不要となり、メンテナンスの回数なども削減できます。