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地震対策(免震構造・制震構造)(5/5)

前向きに努力すれば、たとえ失敗でも「ナイストライ」

港大橋については面白いエピソードがある。1974年に設計・施工の斬新さにおいて土木学会田中賞を受賞した橋は、今回の地震対策の斬新さが再び評価され、2度目の土木学会田中賞を受賞するという光栄に浴したのである。
また、日本鋼構造協会の協会賞も、1973年に引き続き受賞した。

写真:金治 英貞
栄誉ある賞を受けられて、どんなお気持ちでしたか
金治

それはもう、素直に嬉しかったです。

これは阪神高速だけでなく関係会社みんなで貰ったものですね。
そこまで日本の知能と技術を結集できたという感激の方が大きかったですね。

プロジェクトの中で特に印象に残っていることは?
金治

嬉しかったのは、工事中にアメリカの調査団が来られて、その一人の鋼橋専門のプロフェッサーが、「これは学者だけでなく、建設や維持管理に携わる人に大いに刺激になるプロジェクトだ」と言われたこと。

つまり、建設や維持管理をする人というのは、直接責任を負わなくてはならない人達なわけですよ。だから前例のないことに踏み出す時には、ものすごく勇気が要る。その人達に対して勇気を与えるプロジェクトだと言われたわけで、これは本当に嬉しかったですね。

最後に、次代を担う若い技術者達にメッセージをお願いします
金治

写真:金治 英貞

凡ミスはNGだけど、前向きに一生懸命やっての失敗は、僕は失敗とは思いません。それはナイストライだと思う。
特に阪神高速が民間会社になってからのモットーは"先進の、その先へ"です。"先進"までは、我々の先輩が築いてきたもの。その先へ行こうと思うとなかなか大変ですよ。日々挑戦し続けないと。阪神高速では、今後も新たなプロジェクトに取り組むことになっています。
私としては、技術の継承に可能な限り努力する一方、若い人の夢に向かってがむしゃらに進んでいく力に、おおいに期待しています。

(2011年3月 更新)

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